アカデミー賞レッドカーペットの進化:流行を超えた独創性と表現力

第96回アカデミー賞は、例年以上に長い授賞シーズンを締めくくるものとなりました。ハリウッドのスターたちがロサンゼルスのドルビー劇場に集結し、昨年の映画界を彩った作品を称えました。ライアン・ゴズリングの「アイム・ジャスト・ケン」パフォーマンスから、エマ・ストーンの涙を誘う受賞スピーチ、そして『オッペンハイマー』の独占受賞まで、観客を飽きさせない夜となりました。

しかし、華やかな授賞式の前には、レッドカーペットが待っています。テーラードジャケットとロングドレスが基本となるなか、今年のアカデミー賞では、どんなドレスが脚光を浴びたのでしょうか?独創性と表現力に富んだ今年のトレンドを見ていきましょう。

独創性が光るドレスコード


光沢の変遷

レッドカーペットといえば、シークインやきらめきが定番ですが、今年のオスカー像はより洗練された進化を遂げました。ノミネートされたアメリカ・フェラーラのカスタムヴェルサーチは、シンプルなボディコンシャスなシルエットを採用し、ゼンデイヤのピンクのパーム柄ドレスとのコントラストを際立たせていました。シルバーメタリックも人気で、シャルліз・セロンのディオールのツイストネックラインのドレスや、オリヴィア・マンのミニマリストなドレスなどに見られました。

控えめな輝き

映画「バービー」監督のグレタ・ガーウィグと主演のマーゴット・ロビーは、控えめなシークインのトレンドを取り入れました。これまでは人形を彷彿させるプレスツアーの衣装が多かったロビーでしたが、今回はヴェルサーチのダークな色合いのドレスをまとい、これまでとは違う雰囲気を醸し出していました。


彫刻的なモノクローム

アカデミー賞の定番である白黒のドレスは、今年も健在でした。マイトレイイ・ラマクリシュナンが着用したズハイル・ムラドのフルスカートドレス、ケリー・マリガンが着用したバレンシアガの1951年のマーメイドドレスのリメイクなど、彫刻的なフォルムが目を引きました。ロエベがグリータ・リーのために作った「パスト・ライヴス」のドレスも同様で、ウエスト下からのドレープが特徴的でした。


袖の芸術

ここ数シーズンのトレンドとなっているボリュームスリーブは、アカデミー賞でも健在でした。アシュリー・イーが着用したワッド・アロカイリ、シンガーのアリアナ・グランデが着用したジャンバティスタ・ヴァリのドレスは、ケープとしても使える大胆な袖が特徴的でした。初受賞となったダヴィーン・ジョイ・ランドルフは、ルイ・ヴィトンのフェザー付きオフショルダーのスリーブドレスで、独自の個性を表現しました。サンドラ・ヒュラーのスキアパレッリの彫刻的なドレスは、1947年の社交界の名士ミリセント・ロジャースが着用したものに似ていました。シンシア・エリボは、ルイ・ヴィトンのレザー調のドレスで対照的なスタイルを披露し、袖のフリルが背部からトレーンへと流れていました。

聳え立つストラップ

興味深いトレンドの一つが、ハイレベルなストラップの登場でした。オッペンハイマー共演のエミリー・ブラントとフローレンス・ピューが、この魅力的なシルエットをまとっていました。ブラントはシマーなスキアパレッリ、ピューはメタリックなデルコアのビーズ装飾のビスチェドレスでした。

ウエストの強調

ボリュームのある袖とは対照的に、ウエストラインを強調したドレスもありました。その先駆者となったのが、2度目のオスカー受賞となったエマ・ストーンです。今回もルイ・ヴィトンを着用し、ジャカード織りで立体感のあるドレスをまといました。ペプラムのデザインでウエストが強調されていました。ガブリエル・ユニオンも同様のスタイルで、キャロライナ・ヘレラのきらびやかなドレスを着用しました。アニャ・テイラー・ジョイは、ディオールのアンバサダーらしく、アイコニックなヴィーナスドレスを彷彿させる、裾が波型になったドレスを着用しました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です